睡眠No.1185分で読めます

午後のコーヒーは、時刻だけでなく量で決める

カフェイン量と睡眠を示す文字なしBACサムネイル

カフェインの話は、だいたい時刻で語られる。

午後は飲むな。寝る6時間前までにしろ。いや、昼までに切れ。いろいろな言い方がある。

でも実際には、時刻だけでは足りない。量です。

Sleep に出た2025年のランダム化クロスオーバー試験では、23人の男性を対象に、100mgまたは400mgのカフェインを就寝12時間前、8時間前、4時間前に飲ませて、その後の睡眠を見ている。100mgでは、プラセボと比べて客観的・主観的な睡眠指標に有意な変化は出なかった。一方で400mgでは、就寝12時間前でも入眠や睡眠構造に影響が出て、8時間以内では睡眠の分断も増えた。4時間前の400mgでは、主観的な睡眠の質もかなり落ちていた。

つまり、同じ午後のコーヒーでも、コンビニコーヒー1杯なのか、エナジードリンクや濃いコーヒーを重ねた400mgなのかで話が変わる。

ここは日常に落としやすい。14時に100mgなら大丈夫な人もいる。でも、16時に400mgはかなり強い。しかもカフェイン感受性には個人差がある。効きやすい人、抜けにくい人、年齢、睡眠不足の蓄積。全部が乗る。

ただし、この試験は若い男性23人で、サンプルは小さい。女性、高齢者、カフェインに弱い人、睡眠障害がある人にそのまま当てはめるのは危ない。

で、どうするか。

  • 午後のカフェインは、時刻だけでなく量で決める。
  • 14時以降は100mgまで、のように自分の門限を作る。
  • 睡眠が崩れている週は、そもそも午後のカフェインを切る。

コーヒーは悪者ではない。むしろ好きなら続けていい。

ただ、仕事を助けるためのカフェインで、夜の回復を削っていたら、本末転倒です。

今週の1行。カフェインは、時刻より先に量を見る。

参考文献

  1. 1Dose and timing effects of caffeine on subsequent sleep, Sleep 2025. pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/39377163
  2. 2Age
  3. 3and dose-specific effects of caffeine on sleep, Sleep Med 2025. pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/41124973

この記事を書いた人

岡本 賢

医師。愛育病院で小児科の臨床に立つかたわら、日経メディカルで連載。CrossFit Level 1 Trainer の資格を持ち、HYROX にも出場する。Business Athlete Club では、運動・睡眠・栄養の研究を、働く人の毎日の選択に訳して届けている。

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