Business Athlete Club
Part III
睡眠
損益計算書の最大改善レバー

睡眠は、最も安く・最も速く・最も大きく仕事の質を改善するレバー。何時間眠るかではなく、どう90分を積むかを設計する。第III部は、寝室を経営判断の前線として再構築する章。

30秒で、持ち帰る。
  1. 017時間が、死亡リスクの谷底。±1hで動く。短くても、長くてもいけない。
  2. 02時間より、規則性。同じ時間に寝起きする人は、たとえ短めでも全死亡率が20〜48%低い。
  3. 03前夜の睡眠は、コーヒーでも買い戻せない。落ちている本人だけが、それに気づかない。
どこから読む。
3分
持ち帰る
Quick Take + 実は
10分
自分を試す
+ クイズ + シミュレータ
30分
深く理解する
+ 比較 + よくある質問 + 参考論文
From the data

短くても、長くてもいけない。死亡リスクの谷底は、ちょうど7時間。

Cappuccio 2010 メタ解析 · n=140万人
数字の根拠を見る →
1.01.11.21.31.41.54h5h6h7h8h9h10hOPTIMUMRR
この章で、学べること。
  1. 017時間を切らないための、夜の整え方
  2. 02光・温度・カフェインの、扱える3点
  3. 03入眠を15分早める、夕方の運動の使い方
  4. 04出張・時差・接待を、翌日に残さない
  5. 05ウェアラブル計測の、信じてよい数字と無視してよい数字
実は。
6時間睡眠を5日続けたあとの認知能力は、2晩徹夜したのと同じ水準まで落ちる。落ちている本人だけが、それに気づかない。
Van Dongen 2003, Sleep — 経典実験
少し、考えてみる。

5日連続で6時間睡眠だった人が、コーヒー何杯で前夜の睡眠を「買い戻せる」?

並べてみる。

8時間まとめて眠る vs 7時間 + 30分の昼寝。

A · 8時間 連続
夜にまとめて、深く
  • 深睡眠の深さ
  • 昼間の眠気
  • 実現しやすさ中(生活設計次第)
  • 認知パフォーマンス
B · 7h + 30分昼寝
夜7時間 + 13時前後の短い昼寝
  • 深睡眠の深さ中〜高
  • 昼間の眠気極めて低
  • 実現しやすさ
  • 認知パフォーマンス
結論

総睡眠時間が同等なら、認知能力もほぼ同等。昼寝は20〜30分まで、15時以降は避けることが条件。

みんなが、気にしている。
  1. Q.01
    何時間が最適?

    短すぎても長すぎても死亡リスクが上がる U字曲線。短時間群(≤6h)はRR 1.12、長時間群(≥9h)はRR 1.30。谷底は概ね7時間付近。

  2. Q.02
    寝溜めはできる?

    部分的にしかできない。週末の長時間睡眠でインスリン感受性は戻るが、平日5日連続の認知低下は2晩では戻らない。

  3. Q.03
    時間より大事なものはある?

    規則性。同じ時間に寝起きする人は、睡眠時間が短めでも全死亡率が20〜48%低い。今は「時間より、リズム」がエビデンスの主流。

  4. Q.04
    寝る前のお酒、本当にダメ?

    入眠潜時は短くなるが、夜の後半は睡眠が分断され、REMの開始が用量依存で遅れる。総REM割合も中〜高用量で減る。眠りの「深さ」が増すように感じても、構造は崩れている。

  5. Q.05
    入眠を最も早めるひとつは?

    就寝1〜2時間前の40〜42.5℃の温シャワーまたは入浴。深部体温の急降下を促し、入眠潜時を有意に短縮、主観的睡眠の質と睡眠効率も向上。サプリより確実、副作用ゼロ。