スナップサマリー
- 主要結論:UPF(超加工食品)摂取は18%TFI(総摂取量比)を越えるあたりから死亡リスクが上昇。
例えば30%TFIでHR=1.06(95%CI 1.02–1.09)、40%TFIで1.14、50%TFIで1.19。さらに香料・うま味調味料・着色料・甘味料・各種糖類のカテゴリが有意に関連しました。
- 意義:UPF全体よりも「どのマーカー(添加・成分)」が効いているかを特定でき、実践介入の焦点が定まります。
- 注意:観察研究であり残余交絡・自己申告食事の測定誤差などの限界あり。再現性の検証が必要です。
研究を読むきっかけ
英国ではUPFの販売量が長期的に増え、食事の「手軽さ」が日常を席巻しています。営業職の佐藤さん(45歳・出張多め)は、移動の合間にドリンク+スナックで空腹をしのぐのが定番。でも「同じカロリーでも、“中身”で体への影響が違う?」と気になり始めました。今日のテーマは、UPFの中の“何が”リスクと関わるのかです。(私も自分の買い物カゴを見直しました…!)
研究の紹介(論文情報)
研究の要旨(Abstract)
本研究は、UPFの“量”だけでなく中のマーカー(MUP)に注目。UPF全体は18%TFI付近がHR最低で、それ以上で絶対差が増大(例:40%TFIで+0.14相対HR上昇、95%CI 1.07–1.22;p有意)。カテゴリ別では、香料(40%vs10%TFIでHR 1.20)/うま味調味料(2%vs0%で1.07)/着色料(20%vs3%で1.24)/甘味料(20%vs0%で1.14)/各種糖類(10%vs4%で1.10)が有意。ゲル化剤のみ逆方向。限界として、食事は自己申告、残余交絡の可能性、健康志向ボランティアの選択バイアスなど。再現性要検証。
研究内容を対話で読む
佐藤「“UPFが多いほど”リスクが上がるんですか?」
専門家「この研究では18%TFIが谷(HR=1)で、30→40→50%と増えるほど1.06→1.14→1.19と上がりました。つまり…“量”は重要です。」→つまり…上げ幅は少しずつでも積み重なる。
佐藤「でも“どの添加”が問題?」
専門家「香料・着色料・甘味料・うま味調味料・各種糖類が関連。逆にゲル化剤は低リスク方向でした。」→つまり…“種類”で優先順位を付けて減らす。
佐藤「具体的な物質名は?」
専門家「グルタミン酸・リボヌクレオチド、アセスルファム・サッカリン・スクラロース、フルクトース・麦芽デキストリンなどが有意でした。」→つまり…ラベルで“香料・甘味料・◯糖類”をチェック。
佐藤「安全面は?」
専門家「観察研究なので“因果”は断定できません。食習慣や社会経済要因の影響もあり得ます。」→つまり…“過信せず賢く減らす”が現実解。
佐藤「ゲル化剤が低リスクなのはなぜ?」
専門家「ペクチンなど食物繊維系ゲル化剤の関与が示唆されます。」→つまり…“例外もある”。質を見ること。
忙しいビジネスパーソンの実践ガイド
- 「香料・甘味料・着色料」ラベルを毎回チェック理由このカテゴリ群が一貫して有意。
注意人工甘味料(アセスルファム/サッカリン/スクラロース)は特に控えめに。
期間まず2週間、買物時に3商品だけ裏面確認。
- 甘味飲料→水・お茶へ置換→理由甘味料・各種糖類の%TFIを一気に下げやすい。注意カロリー0でも甘味料でカウントされ得ます。期間平日だけ実施→慣れたら土日も。
- スナックは“素材系”にスイッチ→理由香料・着色料が少ない傾向。注意量に注意(ナッツは高エネルギー)。期間出張・会議用に常備。
- 「例外的にアリ」も見極める理由ペクチン等を含む一部加工食品は中立〜有益の可能性。注意“低糖+高繊維”を目安に。期間週2回の置換から。
まとめ
- 指標再掲:UPFは40%TFIでHR 1.14、50%TFIで1.19。香料・甘味料・着色料・うま味調味料・各種糖類に注意。
- 今日からの一歩:飲料と間食の置換が最も効果的。
- 佐藤さんは移動中ドリンクを無糖茶に変更。
“量”と“種類”を意識することで、未来の自分への投資に:あなたはまず何を1つ減らしますか?(私も甘味飲料ゼロ週間に挑戦中です)
関連論文ピックアップ
・Ultra-processed food exposure and adverse health outcomes:BMJ, 2024:多領域アウトカムを俯瞰できる総説。pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/38418082・Food additive emulsifiers and risk of cardiovascular disease:BMJ, 2023:乳化剤と心血管イベントの前向き関連。
pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/37673430・Personalized microbiome-driven effects of non-nutritive sweeteners:Cell, 2022:甘味料→腸内細菌→耐糖能の個別反応。
参考文献
- 1Krost KM, Eichner G, Fasshauer M, Eise NJ. (2025). Association of 37 markers of ultra-processing with all-cause mortality: a prospective cohort study in the UK Biobank. eClinicalMedicine, 88:103448. doi.org/10.1016/j.eclinm.2025.103448
- 2Lane MM, et al. (2024). Ultra-processed food exposure and adverse health outcomes: umbrella review. BMJ. pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/38418082
- 3Sellem L, et al. (2023). Food additive emulsifiers and risk of cardiovascular disease. BMJ. pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/37673430
- 4Suez J, et al. (2022). Personalized microbiome-driven effects of non-nutritive sweeteners on human glucose tolerance. Cell. pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/35987213









