スナップサマリー
- 加工食品の摂取量が多い人ほど、肺がんリスクが最大44%高くなる
- 非小細胞肺がん(NSCLC)と小細胞肺がん(SCLC)の両方でリスク上昇
- 食生活の見直しががん予防に直結する可能性あり
研究を読むきっかけ
「最近コンビニご飯が多いんだよな…」と呟くのは、広告代理店勤務のアキラ(35)。忙しい日々の中、手軽に食べられる加工食品は彼の強い味方だった。しかし、最近健康診断で「要精密検査」と言われ、不安がよぎる。ある日、同僚から「こんな論文があるよ」と渡されたのが、今回の研究だった。
研究の紹介(論文情報)
- 英語
- 原題:Association between ultra-processed food consumption and lung cancer risk: a population-based cohort study
- 邦題(意訳):超加工食品の摂取と肺がんリスクの関連:人口ベースのコホート研究
- ジャーナル名・
- 出版年:Thorax(BMJ)、2025年
- 第一著者・最終
- 著者:Kanran Wang(第一著者)、Yongzhong Wu(最終著者)
- 第一所属機関:重慶がん病院・重慶大学がん病院(中国)本研究では、米国のPLCOがんスクリーニング試験に参加した10万人以上を対象に、加工食品摂取と肺がん発症リスクの関連を調査。NOVA分類で超加工食品(UPF)を定義し、長期追跡で肺がんの罹患率を分析した。
研究の要旨(Abstract 全文)
重要性加工食品と肺がんの関連に関するエビデンスは限られており、不一致がある。 目的超加工食品(UPF)の摂取が肺がん、非小細胞肺がん(NSCLC)、小細胞肺がん(SCLC)に関連するかを調査。 方法PLCOコホートから10万人超のデータを用い、食事履歴をNOVA分類で評価。多変量Cox回帰でリスク評価を実施。 結果追跡期間平均12.2年で、肺がん1706例(NSCLC 1473例、SCLC 233例)が発生。加工食品の摂取量が最も高い群では、肺がんリスクが41%増(HR=1.41)、NSCLCは37%増、SCLCは44%増。
- 結論UPF摂取量が多いほど、肺がんリスクが有意に増加。予防の観点から、加工食品の摂取制限が有用と考えられる。
研究内容を対話で読む
アキラ「先生、僕みたいに加工食品ばっかり食べてると、本当に肺がんのリスクが高まるんですか?」
呼吸器内科の渡辺先生「この研究では、加工食品を多く摂る人は肺がんリスクが最大44%高くなると報告されています。特に非喫煙者でもリスクが上がることが示唆されており、食事が重要な因子だと言えますね。」
アキラ「でも、仕事が忙しくて時間がないとつい手軽な食事に頼ってしまって…」
渡辺先生「それも理解できます。ただ、少しずつ果物や魚を増やすなど、できる範囲で改善を心がけることが大切です。」
忙しいビジネスパーソンのための実践ガイド
- ランチはコンビニでもサラダや魚系弁当を選ぶ
- おやつ代わりにナッツやフルーツを常備
- 週1回は「加工食品ゼロデー」を設ける
- 成分表示を確認し、添加物の少ないものを選ぶアキラもまずは「週末だけでも自炊」を始め、少しずつ健康を取り戻していった。
まとめ
「食べるものが、未来の自分を作るんだな…」と気づいたアキラ。加工食品の便利さに頼りすぎないバランスが、健康への第一歩なのかもしれません。あなたのランチ、ちょっと見直してみませんか?
関連論文ピックアップ
- Ultra-processed food intake and risk of cancer: prospective cohort study(BMJ, 2018)超加工食品とがん全体のリスク増加の関連性を報告
- Diet and Risk of Incident Lung Cancer: A Large Prospective Cohort Study in UK Biobank(AJCN, 2021)加工肉と精製穀物を避ける食事パターンが肺がんリスク低下に関連
- Food processing and cancer risk in Europe: EPIC cohort study(Lancet Planet Health, 2023)食品加工度とがんリスクの関連を大規模に検証
参考文献
- 1Wang K, Zhao J, Yang D, et al. Association between ultra-processed food consumption and lung cancer risk: a population-based cohort study. Thorax. 2025. doi:10.1136/thorax-2024-222100※本記事は医学的助言を目的としたものではありません。健康に関する判断は必ず専門家にご相談ください。









