カフェインの話は、だいたい時刻で語られる。
午後は飲むな。寝る6時間前までにしろ。いや、昼までに切れ。いろいろな言い方がある。

でも実際には、時刻だけでは足りない。量です。
Sleep に出た2025年のランダム化クロスオーバー試験では、23人の男性を対象に、100mgまたは400mgのカフェインを就寝12時間前、8時間前、4時間前に飲ませて、その後の睡眠を見ている。100mgでは、プラセボと比べて客観的・主観的な睡眠指標に有意な変化は出なかった。一方で400mgでは、就寝12時間前でも入眠や睡眠構造に影響が出て、8時間以内では睡眠の分断も増えた。4時間前の400mgでは、主観的な睡眠の質もかなり落ちていた。
つまり、同じ午後のコーヒーでも、コンビニコーヒー1杯なのか、エナジードリンクや濃いコーヒーを重ねた400mgなのかで話が変わる。
ここは日常に落としやすい。14時に100mgなら大丈夫な人もいる。でも、16時に400mgはかなり強い。しかもカフェイン感受性には個人差がある。効きやすい人、抜けにくい人、年齢、睡眠不足の蓄積。全部が乗る。
ただし、この試験は若い男性23人で、サンプルは小さい。女性、高齢者、カフェインに弱い人、睡眠障害がある人にそのまま当てはめるのは危ない。
で、どうするか。
- 午後のカフェインは、時刻だけでなく量で決める。
- 14時以降は100mgまで、のように自分の門限を作る。
- 睡眠が崩れている週は、そもそも午後のカフェインを切る。
コーヒーは悪者ではない。むしろ好きなら続けていい。
ただ、仕事を助けるためのカフェインで、夜の回復を削っていたら、本末転倒です。
参考文献
- Dose and timing effects of caffeine on subsequent sleep, Sleep 2025. https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/39377163/
- Age- and dose-specific effects of caffeine on sleep, Sleep Med 2025. https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/41124973/
今週の1行。カフェインは、時刻より先に量を見る。


