筋トレ、
週2回という線。
筋トレは、頻度の話と量の話が混ざりやすい。整理すると、週2回という線が見えてくる。やりすぎれば伸び悩み、やらなければ届かない。
Sports Medicine の Schoenfeld 2016 は10件の研究を統合し、「同じ筋群を週2回以上刺激する方が、週1回より筋肥大の効果量が有意に大きい」と結論づけた。週1回はわずかに足りず、週2回で十分な刺激が入る。
Grgic 2018 は筋力に対する頻度の影響を検証し、週ボリュームを同じに揃えれば、頻度(週2 vs 3 vs 4)の差はほぼ消えると示した。重要なのは「総セット数」であって「日数」ではない。週2回でも、1セッションで多めにやれば追いつく。
Ralston 2017 のメタ解析は、週6セット以上の中〜高ボリュームが低ボリューム(≤5セット/週)より筋力で有意に勝ると示した。Schoenfeld 2017 はさらに細かく、週10セット超でドーズレスポンスがはっきり出ると整理。週2回×1部位3セット=週6セットが、最低ラインの目安。
少年ミロは、生まれたばかりの子牛を肩に担いで歩いた。翌日も、その翌日も。子牛が育つにつれて、ミロの背も強くなり、やがて彼は雄牛を担いでいた。— Editorial paraphrase / 編集部による要約
クロトンのミロは、アリストテレスやヘロドトス、パウサニアスも書き残した実在の六度のオリンピック優勝者。子牛を毎日担ぎ続け、雄牛になるまで持ち上げたという伝説は、後世に「漸進的過負荷」の原型として語られてきた。要点は重さの劇的さではなく、同じ動作を絶やさず繰り返したという一点にある。負荷は一度に積むものではなく、揃えて積み重ねたぶんだけ残る。
上半身/下半身に分けて週4日通うより、全身を週2日まわす方が、忙しい大人の生活に乗りやすい。週2回でもボリュームを確保すれば、結果は変わらない(Grgic 2018)。
頻度の話と量の話を切り分けると、残るのは週2回という一本の線だった。日数ではなく、積み上げた総セット数が効いてくる。ミロが子牛を担ぎ続けたように、揃えて重ねたぶんだけが、身体に残る。