← Vol. II · MovementIssue · 10  ·  Jul 15, 2026  ·  6 min read
運動 · 第 10

歩く速さは、未来を語る。

1.0m/秒を割ると、生命予後の曲線が下を向く。歩行速度は最も静かな診察。

AMPL Editorial · Tokyo4 References
30秒で、持ち帰る。
  1. 01Studenski 2011 JAMA(9コホート、n=34,485): 歩行速度 0.1 m/s 増加ごとに死亡ハザード比 0.88。
  2. 02Cooper 2010 BMJ メタ解析: 歩行速度は握力・椅子立ち上がり・バランスを上回る最も一貫した死亡予測因子。
  3. 034m歩行テスト(IANA推奨)が、家庭でも臨床でも標準化された測り方。
本文

歩く速さは、検査では出てこない情報を含む。年齢を超えて、未来を映す指標になっている。

34,485人がたどり着いた一つの線

Studenski 2011 JAMA は、9コホートの34,485人を統合し、歩行速度と生存の関係を描いた。歩行速度が0.1 m/s 増えるごとに、死亡ハザード比は0.88(95%CI 0.87–0.90)。1.0 m/s を境にして、期待生存率の曲線がはっきり折れる。

握力よりも、強い予測因子

Cooper 2010 BMJ のメタ解析は、握力・歩行速度・椅子立ち上がり・バランスの4指標を全死亡率と突き合わせ、歩行速度が最も一貫した予測因子と結論づけた。速い群は遅い群に比べ、HR 0.5–0.7(研究によって幅)。歩く速さは、力よりも素直に未来を語る。

0.88HR per +0.1 m/s
歩行速度と死亡率
Studenski 2011 JAMA — n=34,485

4m歩行という、家庭でできる検査

Abellan van Kan 2009(IANAタスクフォース)は27研究をレビューし、「通常ペースでの4m歩行」を臨床標準に推奨した。スマホのストップウォッチで足りる。1.0 m/s を割れば要観察、0.8 m/s を割ればフレイル相当。家庭で月1回でも追えば、衰えが始まる前に気づける。

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